知る人ぞ知るベトナムの街「ハイフォン」と「カットバ島」旅行記 – その1

読者のみなさま、こんにちは。当ブログ管理人のたかきです。

新型コロナウイルスの影響で海外旅行はもちろんのこと、国内においても旅行はおろか外出さえできないような日々が続いておりますが、ご自宅やその周辺でいかがお過ごしでしょうか。

今日は、私が昨年の夏(9月)にセブ島でのインターンを終えた後、ベトナムを旅行したときの思い出について少しお話したいと思います。

なぜ急にそんな記事を書こうと思ったかといいますと、このように旅行ができないご時世でもブログ記事を通じて読者の皆様に少しでも海外旅行気分を味わっていただこうと思ったため…と言うと聞こえが良いのですが、実際には異なります

実はこの度、所有していたベトナムのガイドブック(地球の歩き方)を手放すことになり、本の状態確認のためにページをめくっていたところ、たまたま私が訪れた街に関する内容が目に止まりました。

ただ、そこは意外と大きな街であったにも関わらず、日本人観光客にとっては馴染みが薄い場所であるためか、本の中では扱われている内容がとても少なかったため、もし今後その街を訪れる方がおられたら私の経験が少しでも参考になるのではないかと考えたためです。

さて、この記事でお話する場所はどこかといいますと、ベトナム北部ハノイ近郊の町「ハイフォン: Hải Phòng」(Wikipedia)と、その近くにあるハロン湾(世界遺産)に浮かぶ島「カットバ島: Cát Bà Island」(Wikipedia英語版)です。

参考までに、ハノイ、ハイフォンとカットバ島の地図は以下のような感じです。

どうしてそこに行くことになったのか

初めにお話しておかなければならないことだと思いますので、ここに記しておきます。なぜ初のベトナム旅行で、そのような日本人に馴染みの薄い街を訪れることになったのか。

実はそもそも、昨夏に日本を出国する時点での私は、3週間の旅程のうち2週間をセブで過ごし、残りの1週間でタイとベトナムを訪れ帰国する、ということ以外は何も決めていませんでした

もちろん入国審査で引っかかるのは避けたかったので各国を移動して帰国する航空券だけは手配してあったのですが、タイとベトナムで訪れる場所や宿泊先などは何も考えていませんでした

まあ、なんといいますか、大学生にはありがちなバックパッカー的な旅行に対する、得も言われぬ憧れのようなものを、例にもれず私も持ち合わせていたわけであります(某小説家風)。同時に旅程を考えたりするのが面倒くさかったから、というのもありますが💧

そんなこんなで、とりあえず寝床を確保しようとバックパッカーご用達のホームステイマッチングサービスのCouchsurfingに公開旅程を登録した私は、セブ滞在中に泊めてくれる人を見つければいいというテキトーな考えでセブ島ライフをエンジョイしておりました。

蛇足ですが、Couchsurfingを利用する際には、ここには書ききれないほど注意点がありますので、もしこれから初めて利用されるという方がおられたらネットで十分に調べたうえで注意して始めるか、私にメッセージをいただければその実態をお教えします。

そんなある日、Couchsurfing経由で一通のメッセージが届きます。差出人はトルコ出身という30代の男性。彼のメッセージはおおむね以下のような感じでした。

はじめまして。君の公開旅程を見たよ。今僕はハイフォンというハノイから100kmくらい離れた街に住んでるんだけど、ハノイとは違った面白さがあるし、カットバ島っていう超キレイなところも近くにあるからうちに泊まりに来ない?
僕は去年日本を旅したから、その話もできるし、仕事は英語教師だから英語も教えられるよ。よかったら返信ください。

まあ、普通に考えると怪しい出会い系アプリのメッセージみたいなのですが、Couchsurfingという場ではこういうメッセージは結構頻繁に届きます。CSにはReferenceという、そのユーザーと接触した人による評価の欄があるのですが、今回の彼はかなりCSを使いこなしているらしく300件以上の好意的な評価がありました。それだけの好評価であれば危険はないだろうということで、ベトナムでの3日間は彼のもとで過ごすことにしました。これは結果から言うと、間違った選択ではありませんでした。

バンコクからハノイへ

ノイバイ国際空港第2ターミナルの手荷物受取所。このターミナルは日本のODA(政府開発援助)により大成建設が建設したもので、2015年開業と比較的新しくとてもきれいです。

2019年9月12日夜、バンコク・ドンムアン空港を出発し深夜にハノイ・ノイバイ国際空港へ到着した私は、ひとまず朝まで休息をとるため空港内にある小さなホテルに宿泊しました。

セブ滞在中にBooking.com経由でAgodaの在庫を予約したものなのですが、VATC Sleep Pod Terminal 2というところです。ここはカプセルホテルのような簡易的な宿泊所で、下調べの甘かった私が悪いのですが予期せぬことにシャワーの設備がなく、洗面所も空港のものを使うというシステムでした。飛行機のトランジット待ちの時間を潰すことが主目的のホテルのようです。

居室はこのような感じで、上下2段になっていました。無料でお菓子と水がついています。デスクの上のムーンケーキ(月餅)はフロントの方が分けてくださいました。

おそらく空港の外のホテルを探したほうが安くて設備もベターなのでしょうが、よく知らない夜の街に一人で繰り出すのは不安でしたので、こちらを選んだことについて後悔はありません。スタッフの方も親切でお菓子を分けてくれたりしましたから。ただ、シャワーは欲しかったですが…(笑)

ハノイからハイフォンへ

翌朝(と言っても到着と同日)、ハイフォンへ向かう高速バスに乗るため、私はノイバイ国際空港からBến xe Gia Lâm(ベンセーザーラム?)というバス停まで移動する必要がありました。

これは私がベトナム旅行中に覚えた数少ないベトナム語のひとつなのですが、Bến xe(ベンセー)は「バス停」という意味のようです。

バスターミナルへたどり着くのも一苦労

地図からも分かる通り、ハイフォン行きの高速バスが出るターミナルはハノイの中心部近郊にあるのですが、ノイバイ空港はすこしハノイから北に離れたところに位置しています。おそらくバスなどを使って移動するのが最安なのでしょうが、いかんせんベトナム語がわからないとかなり難儀することは容易に想像できたので、今回はGrabを使って移動することにしました。

Grabは東南アジアで利用できるUberのような配車サービスで、現地の事情に明るくない旅行者がタクシーを使うと往々にしてぼったくられるのですが、Grabは明朗会計でオンライン決済ですのでそういった心配なく利用できます。

Grabでバスターミナルまでの配車リクエストを入力し、すぐに運転手がマッチングされたのでターミナルを出た私ですが、そのひと目で日本人観光客(=金持ちで押しに弱いイメージ)と分かる姿を見るやいなや、ターミナル前で待ち構えていた商魂たくましいタクシー運転手たちがわらわらと寄ってきて自分の車に乗せようとしてきました。

夜に撮影した到着ターミナル前のタクシー乗り場の様子。観光客がくるとタクシー運転手がハイエナのごとく寄ってきます。

しかしまあ、そういう誘いに乗ればぼったくられるのは目に見えていましたので、私はスマホを握りしめ配車地でGrabを待つことにしましたが、しつこい彼らは執拗に「俺のほうがチープ!」みたいなことを叫んできます。

相手をするのも面倒なので大抵は無視していたのですが、その中の一人の男性がずんずんと私のもとに近寄ってきて、スマホの画面を見せてきました。彼の画面を見ると、何やらGrabぽい表示がされています。ここで私は「依頼していたGrabの運転手だ!」と早合点してしまいます。

今にして思えば彼が表示していたのは以前にGrabで迎車したときの画面のスクリーンショットだったのでしょうが、そんなこととは露ほども思わず、やっと運転手が来たと安心した私はノコノコと彼についていきました。

しかし彼の車についたところで異変に気づきます。Grabでは不正防止のため配車画面上でマッチングした相手の車種やナンバーが表示されます。彼の車は車種も違うし、ナンバーも一致していませんでした

Grabの画面にはこのように表示されています

これは騙されたなと思った私は不満をぶつけましたが、その男性が言うには、私がマッチングした運転手は俺の友達で、彼の車は故障してるから俺が代わりに乗せていくよ、とのこと。

ちょっとにわかには信じがたい言い訳ですが、何やらそれっぽい男性との写真や車の写真などを見せてきて説得してきます。

この不毛な押し問答に長時間を無駄にするわけにもいかず、なんとなく彼の言い分にも信憑性があるような気がしてしまった私は、彼の車に乗って出発します。

車内での運転手は「友だちの車は安い某国製だからからすぐ壊れるんだけど、俺の車はトヨタだから壊れない!」などと調子の良いことを言っており、やっぱり騙されてはないのかなと安心しかけたその時、Grabアプリで(本物の)運転手からメッセージが届きます。

今どこ?ずっと探してるんだけど!

どうやら本当の運転手は空港で私のことを探してくれているらしく、やっぱり私は騙されていたようです。そう気づいた私はすぐさま、乗っている車の運転手に今すぐ停めろ!だましただろ!!と強い口調で迫りました。

特に悪びれる様子もなく、そんなこと言われても…こんなところ(高速道路)で停めたら危ないじゃん、と運転手。そして何やら自分の携帯電話を操作して私に手渡してきます。俺の友達とつながってるから、とのこと。

電話口の男性はあまり上手ではない英語で、運転手は俺の友だちなんだ、的なことをしきりに繰り返します。しかしとても信用できないと感じた私はGrabの画面上の情報と照らしてみようと思い、車のナンバーは?などと尋ねましたが、いまいち伝わらず。

結局、もう車に乗ってしまっている以上、その場の支配者は運転手の男性です。少し大げさな表現ですが、あまり事を荒立てると最悪そのまま誘拐されて…みたいな事態に至るかもしれません。

無理に車を降りようとするのは得策ではないと考えた私は仕方なく、運転手に従うことにしました。Grabの画面から本当の運転手に、ごめんなさい。キャンセルしますとメッセージを送り、もともとの配車リクエストはキャンセルさせていただきました。本当の運転手の方、誠に申し訳ありません…(T_T)

しかし問題は運賃です。こんな悪質なインチキを働く運転手ですから、相当ふっかけてくるかもしれません。そこで私は先ほどのGrabの画面に表示されていた運賃見積もりを見せ、この金額しか払わないぞ!!と伝えました。

運転手は困惑しつつも、わかった、わかったとのこと。結局、約40分後タクシーは無事バス停に到着。支払った料金はGrabの見積り金額よりも安く(確か200kドン≒900円くらい)、領収書も発行されました。

運転手にハイフォンに行くと伝えると、あの窓口に行きなよと親切にも教えてくれ、結局彼がいいやつなのか悪いやつなのか、よくわかりませんでした。

外国のタクシー運転手にそんなに強く迫れるのか、と思われる読者の方もおられるかもしれません。もちろん日本を出国した時点の私は気弱な日本人でしたので、そんなことはできませんでした。

しかし直前まで滞在していたセブでは乗るタクシー乗るタクシーほぼすべてがボッタクリタクシーで、そのたびに交渉をして気持ちばかりのチップを払って…というやり取りを繰り返すうちに、東南アジアのタクシー運転手には多くの場合、はっきりした口調で迫れば観念してくれることがわかってきました。

それ以降タクシーに乗るときはツンとした態度で、絶対に折れないという不屈の精神で臨むようにしました。それでだいたい適正な運賃でタクシーに乗れます。ただ、いちいち交渉するのも面倒ですし、可能な限りGrabを使うのが最も良いアイデアだと思います。

ついにバスターミナルに到着

さあ、長い道のりでしたがやっとのことでバスターミナルへ到着しました。

残念なことに、ハノイではほとんど英語が通じませんので、自力で正しいバスに乗るのは大変です。そこで偉大なる先駆者の方のブログを参考にさせていただき、それっぽいVIPバスという会社の窓口で担当の女性に元気よく「ハイフォン!」と伝えると「はいはい、10万ドン(約500円)ね」的なことを言われ、支払うとチケット(レシートみたい)をくれました。

ベトナム語でしか書かれておらず参っちゃいます…

日本人の感覚ではかなり格安なバスですが、現地の感覚では高級バスなのか、全席指定席です。多分窓口の人に伝えれば指定できるのかもしれませんが、私は言葉が通じないのでどうせわからないと思われたのか、勝手に席を決められていました。チケットにかかれている「Ghế」という言葉は「座席」という意味のようで、私の席は8番でした。末広がりでいい数字。

バスが到着するまで待合所で待つのですが、いかんせん言葉がわからないので、いつどのバス乗り場に行けば良いのかさっぱりわかりません。

出発時刻の10分ほど前に、出入り口の方で何やら係員のおじさんが人を呼び込み始めました。どうやら何かのバスがもうすぐ出発するようです。

あれかな?いや少し早いか?などと考えていると私の隣の席でバスを待っていた若い男性が立ち上がったので、思い切って彼に「ハイフォン?」と聞いてみました。すると、意外にも英語で「そうだよ、これが君の座席だよ」と親切に教えてくれたのです。

どうやらベトナムでも割と若い世代は英語が少し話せるようです。いやぁ、本当に助かりました

日本も外国人観光客からすればおそらく同じような状況でしょうから、少しでも英語が話せるという方は臆せず外国人観光客を助けてあげるべきだと思いました。

バスターミナル出発前の車窓風景

そんなこんなでなんとかバスに乗れた私。8番の座席は窓側でした。かなり盛況で、隣にはおばあちゃんが座りました。

写真を失念して申し訳ないのですが、出発するとすぐにおしぼりとペットボトルの水が配られました。随分充実したサービスです。

ウトウトしたり車窓を眺めたりして乗車すること2時弱。私はCouchsurfingの男性(以下、ペリー(仮名)と呼びます)にCau Raoという終点の少し手前のバスターミナルで降りるように言われていましたが、いかんせん言葉がわからないので自信がありません…

そこでバス停に停まりそうな気配になったとき、隣のおばあちゃんにスマホの画面を見せ「Cau Rao?」と確認すると、彼女は莞爾として笑い「そうだよ」と教えてくれました。タクシー運転手で下がりかけていたベトナムの方々へのイメージが回復しました。

そういうわけで、ついに私がハイフォンへと降り立った時、時刻はすでに10時半でした。

ちなみにバスを降りると、いや降りようとするそばからバイクタクシーの運ちゃんがわんさか寄ってきて、どこいくの?乗ってきなよ!と執拗に迫ってきました。ハノイの比ではないくらい商魂たくましいというか、強引でした。思わず幼い時に見た、鯉が泳ぐ池に餌を撒くと無数の口をパクパクさせながら寄ってくる光景が脳裏にフラッシュバックしました。

彼らの執拗な勧誘を華麗に(あるいは無愛想に)かわし、仕事終わりに迎えに来てくれるというペリーを待つため、待合所の椅子に座りました。

さて、このあとやっとハイフォンの街の散策を始めるのですが、私の無駄話が長いせいで記事が大変長くなってしまっておりますので、続きは次回以降の記事に分割しようと思います。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。お読みいただきありがとうございました!