かつて「キズネ倶楽部」という最高のコミュニティサイトが存在した話

どなたか覚えておられる方はいらっしゃるでしょうか。

もう10年も前のことになりますが、このインターネットの大海原には「キズネ倶楽部」という、私の人生におそらく最も大きな影響を与えたであろう学生コミュニティサイトが存在したのです。

そのサイトのことを、ふと最近思い出すことがあったので、忘れないように綴っておこうと思います。

出会い

どういう経緯だったか今ではさっぱり思い出せませんが、今からおよそ10年前。2007年の初頭、当時小学1年生だった私はネットサーフィン中に「キズネ倶楽部」というサイトに出会いました。

今にして思えば、これは私にとって決定的な出来事でした。当時一番近くに住む友達の家ですら1kmもの距離がある家に住んでいた私に、インターネットを通じて日本中の学生と語り合う機会を与えてくれたのです。

キズネ倶楽部とは

キズネ倶楽部とは、2009年の2月ごろまで当時の学習研究社(現 学研ホールディングス)が運営していた、18歳以下専用のコミュニティサイトです。(詳しくはWikipediaをお読みください)

学研キッズネットというサイトがあって、その中にある会員制コミュニティがキズネ倶楽部という感じだったと思います。詳しくはよくわかりませんが。

このサイトは、まあ一言で言ってしまえば子供向けの掲示板群でした。2ちゃんねるやふたばちゃんねると同じような感じです。でも、子供の安全を守るための仕組みがきっちりと整備されていました。

高すぎる会員登録のハードル

現代の会員制ウェブサイトは大抵「新規登録」ページでメールアドレスやパスワードを入力すればその場でアカウントが発行されてサービスが利用可能になるものだと思います。

しかし、キズネ倶楽部では新規アカウントの作成がなかなか大変な道のりだったのです。

なんと、ログインに必要なIDとパスワードは全て事務局が発行。そして申し込んだ住所に封書で送られてくる。しかも申し込みから1ヶ月も後になって!w

忘れた頃に届く封筒。怪訝な顔をする母親を適当に説得し、ウッキウキでサービスにログインしたのを覚えています。

暖かく個性的なユーザーたち

この掲示板の何が良かったって、ユーザー(住民)が皆良い人たちばかりだったのです。

当時、登録したばかりの私が初心者向けのフォーラムに書き込んだところ、すぐに5人くらいのユーザーがハンドルネームを考えてくれ、URLの貼り方なども教えてくれました。みなさんのレス(返信)のスピードがかなり早くて、当時まだローマ字入力に慣れていなかった私は焦ったものです(笑)

そんなこんなで暖かいユーザーたちに囲まれてタイピング速度を徐々に向上させていった私は、どんどんキズネにのめり込むようになります。

学校から帰宅して、宿題を適当に済ませ、掲示板にログイン。

「こん〜(にちは) お話ししましょ〜」みたいなノリで適当に書き込む。

これは毎日の日課でした。金曜の夜は少し夜更かしして0時ごろまでパソコンとにらめっこ。しばらくして仲の良い友達や新規ユーザー(後輩)もできました。

当時この掲示板を利用していた人々は皆 年齢の割にしっかりしており、端的に言えば頭の良い人が多かったのです。学研の教材を経由してサイトのことを知る人が多かったので科学の分野を中心に、様々な夢や目標を持っていた人が多かったように思います。

さらには運営スタッフの方(テズさんというHNでした)もよく掲示板上に登場し、ケンカの仲裁や人生相談に乗ってくれていました。サービスへの苦情も笑って対応してくれてました。

なんてのどかだったんでしょう。

個人ホームページブーム(?)

特に思い出深いことです。

当時創作小説を書いていたユーザーで、特に私と仲の良かった1歳年上の先輩が居ました。

その人が自分の個人ホームページを開設し、創作小説を公開しているのを見て憧れた私は、小学2年の夏頃に(物書きの才能など微塵もないにもかかわらず)個人HPを開設しました。今となっては完全に黒歴史ですw

でも、これをきっかけに私はHTMLやCSSといったウェブの基礎技術を習得しました。今の私があるのはこの経験があったおかげです。この先輩には本当に感謝しています。

もうしばらく連絡をとっていませんし、連絡先もわかりませんがどこかで元気にしておられるのでしょうか。そうだといいんだけれど…

突然の閉鎖

そんなのどかで楽しいインターネットのオアシスだったキズネ倶楽部ですが、2009年の初頭に突如としてサービスの終了が宣告されてしまいます。

この発表を聞いて私はものすごく辛かったです。サービス最後の日は徹夜で掲示板に張り付いて仲間たちと別れを惜しんでましたね。翌朝の未明にはついに、サイトへのアクセスはできなくなってしまったものと記憶しています。

みんな元気かなぁ…

今になってなぜこのサイトのことを思い出したのかというと、先日某イベントにて学研がスポンサーになっているのを目にしまして。学研といえば、、、という流れでふとキズネのことを思い出したのです。

とにかく、このサイトを運営していた学研や、話し相手になってくれていたユーザーのみんなには心から感謝しています。

ですが、私の記憶は10年でかなり薄れてしまいました。ログインIDすら思い出せないレベルで記憶が風化しているのです。

もしも当時のことを知っているという人がいらっしゃったら、ぜひ思い出話でも!と思いますので、私までご連絡くださると幸いです。

長文お読みいただき、ありがとうございました。


Comments

“かつて「キズネ倶楽部」という最高のコミュニティサイトが存在した話” への2件のフィードバック

  1. キズネ、懐かしいですね。
    今でもあの頃のことを思い出します。
    キズネが私の青春でした。

    1. コメントありがとうございます!
      ほんとうに、すばらしい思い出です。。。でも周りにキズネのことを知っている人が全くいなくて、本当に存在していたのかとすら思ったりもしてしまいます(笑)

コメントを残す